前回のニュースレターでもお知らせしたとおり、2026年2月22日に改正されたESSTA(ニューヨーク市通称「Protected Time Off Law」)が施行されました。本改正により、すべての従業員に対して雇用開始時から使える新たな「無給」の病気休暇(Unpaid Safe and Sick Time)の付与義務が企業に課されるとともに、従来の有給休暇(Paid Safe and Sick Leave)と合わせた休暇体系全体について、以下のポイントを含む重要な変更が行われています。

  • 従業員が休暇を取得できる理由(利用目的)の範囲が拡大されたこと
  • 有給・無給休暇をどの順番で使わせるべきかについて、当局からの公式FAQによるガイダンスが示されたこと
  • 休暇管理の基準となる “カレンダーイヤー(Calendar Year)”の定義が明確化されたこと
  • 従業員に示すべき新しい権利通知(Notice)の様式をニューヨーク市が公表。

ESSTA改正法の施行を受け、ニューヨーク市の消費者・労働者保護局(Department of Consumer and Worker Protection、通称“DCWP”)は、ESSTA遵守の実態確認に向けて大規模かつ積極的な取り締まりを開始しています。既に5万6,000社を超える事業者に対して警告通知を行なっており、従業員の休暇取得状況や社内規程の運用状況などを分析することで、違反の可能性がある事業者を特定し、重点的な監査や調査を行う方針です。

この取り締まりは単なる注意喚起にとどまらず、実際に未対応や不適切な運用がある場合には、調査や罰則適用につながる可能性が高いため、企業としては早急な対応と従業員への周知が求められます。特に、従業員によるリーブ取得率が著しく低い場合や、制度設計・運用が改正内容に沿っていない場合には、特に監査の対象となることが想定されます。

万が一、以下の点について未対応の事項がある場合には、早急な見直しと是正対応をご検討頂く事をお勧めします。

  • Unpaid Safe and Sick Timeの適切な付与体制の整備
  • 拡張された保護理由を反映した社内規程の改訂
  • Paid/Unpaidリーブの使用順に関する運用の確認
  • 新Noticeの配布および社内掲示
  • 管理職・人事担当者への運用に関する指示の徹底

ESSTA違反が認定された場合、影響を受けた従業員ごとの民事罰金、未払い分の支払い命令、損害賠償、是正命令、さらには報復行為が認定された場合の追加的な制裁等が科される可能性があります。従業員数が多い場合には、金銭的リスクが相応に拡大する点にも注意が必要です。

今回の市の動きは、「制度を整備していること」だけでなく、「実際に従業員が安心して利用できる環境が確保されていること」までを確認する姿勢を明確に示すものといえます。

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