米国人は休暇をとるのが苦手なことで知られます。仕事と観光を組み合わせた「ワーケーション」の登場は変化を促すでしょうか。米旅行会社はその可能性に期待しているといいます。

米旅行協会によると、コロナ禍前には国内の労働者は年平均17.4日の休暇を取っており、米国は経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で唯一、政府が有給休暇の取得を義務付けていません。欧州連合(EU)では労働者はすべて最低20日間の休暇を取らなければならなく、英国では28日間の休暇を保証しています。 ※米国では有給休暇を取得する労働者のほぼ半数が、そのすべてを消化しているわけではないことも米ピュー・リサーチ・センターの調べでわかっています。

客室稼働率、コロナ禍前の水準近くまで回復

デロイトトーマツグループの調査では、旅行者の約4人に1人が年末年始のホリデーシーズンに出かける最も長い旅行の間に仕事をする意向を示しました。

ワーケーションが十分に浸透すればレジャー関連株には朗報となります。業界団体の米ホテル・ロッジング協会によると、米国では客室稼働率がコロナ禍前の水準に近づきつつあり、同協会では2023年は63.8%と20年の43.9%から上昇し、19年の65.9%に近づくと予想しています。

(2023年5月22日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

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