本日、連邦労働省が、エグゼンプト従業員のサラリースレッシュホールドに関して年収55000ドルへの引き上げ案を提示しました。これは、現在の35,568ドルから大きな増額になり、この提案が実現すれば、全米で3百万人以上の労働者が、オーバータイム賃金の適用を受けられるようになると、労働省は試算しています。

※前例として、オバマ政権の際は、47,476ドルへの引き上げに失敗していますが、今回も相当の反対があるものと思われるため、実現するかどうかは未だ確定していません。 オバマ政権の際の失敗は、引き上げの決定が発表され、施行日も設定されたにも関わらず、その施行日の本当に直前で、テキサスにある連邦裁判所のジャッジが、この金額が高すぎるとして差し戻しをし、それ以来ベンディングになってきた、という背景があります。

本日の労働省による引き上げ案は、現在発表されただけに留まっており、公式な提案書提出の手続きがとられているものではありませんが、この手続きがあった後には、60日間の公聴期間を経て、最終決定が行われることになりますので今後の動向が注目されます。

なお、2024年1月1日、ニューヨークの最低賃金が16ドルに増額されることは決定されています。それに伴い、エグゼンプトスレッシュホールドについても増額するのではないか、との予想が立てられているのですが、まだ州労働局から発表がありません。来年度の基準設定のタイミングにてなんらかの発表があるのでしょうか。こちらにも注目が必要です。

https://www.dol.gov/newsroom/releases/whd/whd20230830

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Kato Manami
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